News Feed 11 - 17 - 2015

『 なぜ、いま「魚の汚染」か 』日本科学者会議・日本環境学会編、2012年6月発行、 本の泉社(1,800円) エルザ自然保護の会は、会として、上記の図書を推薦します。 安全な食生活を送りたいと、だれもが願っています。私たち消費者にとって、食の安全は、一大関心事です。本会のアンケート調査によれば、消費者の80パーセント以上が、食品を購入する際に重要視するのは「食品の安全性」だと回答しています。しかし、実際には、有害化学物質による食品汚染についての情報は限られており、その限られた情報も、消費者に正しく伝わっていません。

———イルカ肉の汚染:最近の検査結果———   本会では過去10年間、各種イルカ肉に含まれる水銀、メチル水銀、PCBの検査を続けて来ました。その結果は本会のホームページに掲載してあります。すべてのイルカ肉に、日本政府が定めた暫定的規制値を超える汚染が検出されました。ここでは、今年1月に本会が米海洋環境保護団体ブルーボイス(BlueVoice org)と共同で行なったイルカの検査結果(A)を、お知らせします。同時期にアースアイランド研究所(EII)とAdy Gil Wildlife Conservation(AGWC)も太地産のスジイルカの検査を行なっていますので、公表の許可を頂き、併せて検査結果(B)を掲載します。(検査機関:日本食品分析センター) 検査日      総水銀 メチル水銀  PCB  汚染の程度                           (a)               (b)               (c)                                 (単位:ppm) (A)2012/1/27       1.68              0.85            0.62        (a)暫定的規制値の4.2倍 / (b)暫定的規制値の2.8倍 / (c)暫定的規制値の1.24倍 (B)2012/1/16       2.06               0.62              2.4         (a)暫定的規制値の5.15倍 / (b)暫定的規制値の2.068倍 / (c)暫定的規制値の4.8倍 なお、昨年(2011年)5月に、本会がブルーボイスと共同で行なった7検体のイルカ肉の検査では、すべてが暫定的規制値を超える汚染を示しました。中でも検査結果で最高値を示したのは、総水銀が7.32ppmで、暫定的規制値の18.3倍、メチル水銀が2.6ppmで暫定的規制値の8.66倍、PCBが9.6ppmで、暫定的規制値の19.2倍でした。検体は全て、太地町とその周辺のマーケットで販売されていた肉です。切り身になってパックされ、店頭に並んでいる肉の内、どれがどの位汚染しているかを見極めることは不可能です。最悪の場合、上記のように著しく汚染した肉を、知らないで買って食べることになります。本会が、商品に警告ラベルを貼って販売するように要望するのは、消費者が自らの選択で汚染している肉を買うか、買わないかを選択できるようにしてほしいからです。太地町長は「イルカの肉の汚染は風評被害だ」と公言していますが、このままの状態が続けば、必ず深刻な健康被害が起こることでしょう。 アメリカでも、イルカやクジラへの有害化学物質の蓄積が問題にされ、新しい研究分野になっています。イルカやクジラを食用にするためではありません。イルカやクジラが人間の食べる魚と同様な魚を食べていることから、イルカやクジラの有害物質による汚染は、人間にも同様なことが起こっていることを示しているからです。つまり、イルカやクジラは、人間がどのような環境汚染に晒されているかを示すものとして、言いかえれば、環境汚染の「見張り番」として、とらえられているのです。有害化学物質の蓄積が、イルカと人間の両方に深刻な健康被害を与える可能性があるために、研究対象になっているのです。食物連鎖を考えれば、皮肉なことに、研究対象として一番適しているのは、イルカやクジラ食べている日本人かもしれません■

千葉県和田浦での今年のツチクジラ猟は、7月3日に始まりました。日本政府が和田町と石巻市に各26頭、網走に4頭、函館に10頭の水揚を許可しています。 ツチクジラの汚染実態調査の結果 本会では、昨年(2011年)、現地でツチクジラの肉を購入し、放射能汚染(セシウム137、セシウム134、ヨウ素131)等を調べました。幸い上記の核種は検出されませんでした。また、PCBは暫定的規制値を下回る0.10ppmでした。しかし、総水銀の検査結果は、1.42ppm、メチル水銀の検査結果は、0.76ppmでした。つまり、ツチクジラの肉は、暫定的規制値(0.4ppm)の3.55倍の総水銀に汚染され、メチル水銀汚染は、暫定的規制値(0.3ppm)の2.5倍でした。 ツチクジラの肉の汚染実態調査の結果は、厚生労働省によって2003年に発表されていますが、その報告には、「汚染濃度は鯨の種類や部位により大きく異なるが、ハクジラ類(ツチクジラ、イシイルカ等)の脂皮、肝臓等には高いものがあった」と記されています。このときのツチクジラ(三陸沖、オホーツク海沖産)の検査結果は以下のようなものでした。 PCBs(ppm)          総水銀(ppm)           メチル水銀(ppm)       平均   最小  最大    平均  最小  最大    平均   最小  最大 筋肉    0.14    0.07     0.24     1.2      0.44    2.6      0.70     0.37     1.3 脂皮    7.1     5.0     11        0.40     0.05    0.7      0.04     0.01     0.10 心臓    0.05    0.05     0.05     0.66     0.58    0.73     0.39     0.38     0.40 肝臓    0.09    0.08     0.09    14        7.1    21        0.23     0.17     0.28 小腸    0.05    0.03     0.06     0.37     […]

申し訳ありません、このコンテンツはただ今 English のみです。

Are fish from the Pacific Ocean and Japanese coastal and inland waters safe to eat 16 months after the Fukushima nuclear disaster?

Radiation 258 times legal limit found in fish off Fukushima August 22, 2012 THE ASAHI SHIMBUN Fish containing 258 times the legal limit of radioactive cesium have been found in waters off the crippled Fukushima No. 1 nuclear power plant, the plant operator, Tokyo Electric Power Co., said on Aug. 21. The reading for two […]

東日本太平洋における出荷規制、操業自粛等の状況を図示しています。 放射性物質検査の結果、基準値を超える値が検出された場合、周辺での調査を強化し、他の地点で基準値超えが検出されない場合は操業自粛等の自主的対応、他地点でも基準値超えが検出された場合には原子力災害対策本部長による出荷制限指示等が行われます。 その後の検査の結果、直近1カ月以内の検査結果が全て基準値を安定的に下回った場合に、出荷制限等の措置が解除されます。 http://www.jfa.maff.go.jp/j/kakou/hyouzi/kisei_kekka.html

県は9日、八戸港で7日に水揚げされ、盛岡市中央卸売市場に出荷されたマダラから、同市場の自主検査で国の新基準値(食品1キログラム当たり100ベクレル)を超える1キログラム当たり132.7ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。マダラは6日に本県太平洋海域で漁獲されたという。県は太平洋沿岸の17漁協や市場開設者に、本県太平洋海域で漁獲し、7日以降に水揚げしたマダラの出荷自粛を要請した。放射性物質の基準値超過に伴う本県でのマダラ出荷自粛は、6月19日~7月25日に続き2度目。 県や盛岡市などによると、基準値を超えたのは八戸市の仲買業者が8日午後、盛岡市の市場に出荷したマダラの切り身(5~7.7キログラム入り22ケース)のうちの1検体。9日、同市場が抜き打ちで行っている簡易検査で50ベクレルを超えたため、精密検査をしたところ、132.7ベクレル検出された。 22ケースは既に仲卸業者や小売店に販売されており、同市場が自主回収している。県は7~9日に本県太平洋沿岸の漁協が水揚げしたマダラ約5.5トンを自主回収している。 県は7月25日に出荷自粛を解除して以降、週1回、検体を2カ所から採取して検査を実施。検査日の販売や入札は検査結果判明まで控えるよう漁業者側に要請するなど、体制強化に努めてきた。 宝多森夫水産局長は他県の流通現場で発覚したことにショックを隠せない様子で「前回(国の出荷規制解除のマニュアルに基づき)自粛を解除した判断は間違っていないと考えるが、本県の農林水産物全体の信頼を損なうことは絶対避けなければならない。当面、マダラは(基準値を超える)危険性が高いと認識せざるを得ず、解除の判断は前回以上に慎重に行う必要がある」と述べた。 県食の安全・安心推進課は今後、検査回数を増やすことなどを検討するとしている。相馬久子課長は「一匹ずつ全て検査するのは現実的でない。県の検査のほか、流通や小売りなどさまざまな段階の検査で補完し合い、食の安全を守っていくしかない」と話した。 東奥日報 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2012/20120809234443.asp?fsn=eb33f76037153e93cde084f7e7644d6f

 捕鯨が行われている太地町の小学生を対象にした国立水俣病総合研究センターによる水銀調査が6日から、同町多目的センターで始まった。これまでに実施した大人を対象とした調査では、水銀中毒の疑いは出ていないが、調査を希望した太地小の1、2、3年生48人を、1週間かけて調査する。検査結果が出るまでには、2、3年かかるという。  町の要請を受け、同研究センターが東北大や大阪市立大などの協力を得て実施。自然界の水銀を摂取しているクジラや魚類などを多量に食べると、発達障害を引き起こすといった指摘があることから、10項目について調査を行う。  調査には、各大学から専門の教授(医師)3人が参加。児童らは知能指数のほか、パソコン上の星の動きを目で追うなど自律神経に異常が見られるかどうかについての検査を受けた。また、さい帯血を調べるため、へその緒の提出も求めた。  同研究センターの阿部重一所長は「子どもを対象にした本格的調査は初めて。大人についての調査で異常は見あたらず、子どもも問題はないと予想している」と話している。 (2012年8月7日 読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news/20120806-OYT8T01355.htm

毎日新聞 2012年08月04日 東京朝刊  原子力関連施設が近くにある新潟、静岡、岩手各県沖の海水や魚から、東京電力福島第1原発事故由来とみられる微量の放射性セシウムが検出されたと、文部科学省が3日発表した。同原発のある太平洋側ではない日本海側で検出されたことから、大気中に放出された放射性物質が河川や降雨で流入したとみられる。  文科省は、「体内に取りこんだとしても健康影響のないレベル」としている。  調査は、全国の原発と青森県の核燃料関連施設の周辺海域で毎年実施している。  それによると、中部電力浜岡原発のある静岡県の御前崎沖で、昨年5月に海水1リットル当たり9・1ミリベクレル、同12月にカレイの一種から1キロ当たり2・0ベクレルが検出された。また、東電柏崎刈羽原発のある新潟県の佐渡島南東沖では、昨年5月に乾燥した海底土1キロ当たり31ベクレル検出された。  青森県の核燃料関連施設の周辺調査地になっている岩手県山田町沖では、同5月に海水1リットル当たり0・7ベクレルだった。【野田武】