News Feed 11 - 17 - 2015

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Mercury toxicity gets short shrift
(ジャパンタイムズ5月23日)

5月10日に掲載された記事で”大半の太地町住民は安堵し、日頃の食生活を改める事を拒んだ”とあった。和歌山県の太地町住民から確認された水銀値に関する国内メディアの報道は、水銀検査に関する重要ポイントや、特に女性や子ども達への水銀がもたらす影響について触れられていない事に愕然とした。

最初に水銀被害は神経系器官が発達段階にある出産前・周産期が最も圧倒的な影響を及ぼす。勿論これは、1950年代に起きた水俣病のケースだが、2007年ニュージーランドとデンマークのフェロー島で実施された、妊婦の毛髪から検出された水銀値と新生児のIQ数値を比較した調査では、毎 ppm(part per million)ごとに0.18IQポイント減少するという相互関係があることを明らかにした。太地町の女性のから確認された水銀値は、全国平均の4倍である。

子どもは組織的に検査をするべきである。より重要なのは、妊娠している若しくは妊娠の予定がある女性に対しては徹底した注意を促し、既に水銀暴露がどれだけあるのかを検査するべきである。母乳に含まれる水銀量は血液の半分の量で存在することから、母乳育児をしている母親は血液検査をすることが賢明である。

言及されるべきもう一点は、毛髪内の水銀レベルは、人口に対しての疾病負担を計測するのに用いられるのであって、個人ではない。世界保健機構(WHO)では女性にのみ毛髪検査をすることを推奨しています。:ともすると、水銀値は幼児のIQ以外、適した判断方法ではないということだ。もし自分自身の正確なリスクや暴露数値を計測したいのであれば、血液中の水銀値を観る検査を行うべきである。

成人に対する水銀被害はわずかで、しばらくは深刻な状態にはならないこともある。それは暴露状況が緩やかでる場合のみである。一方では、出産前の成人の暴露は破壊的な影響を及ぼし普通成人が問題を起こし得る数値よりもはるかに低いレベルで発症してしまうことがある。この件に関して報道をしている新聞等のメディアは、これから妊娠の可能性のある太地町の女性に対して、今回の検査結果が極めて深刻であることを警告するべきである。
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